東京都港区虎ノ門に鎮座する西久保八幡神社。
神社の御由緒では、平安時代の寛弘年間(1004〜1012年)に、源頼信が石清水八幡宮の御神霊をお迎えしたことに始まると伝えられています。
現在の御社殿は令和に建て替え・整備され、境内には東京都指定史跡の西久保八幡貝塚も残っています。
わたしは2026年8月に参拝しました。きれいに整った境内と新しい御社殿が印象的な神社でした。
この記事では、西久保八幡神社の御祭神やご利益、御由緒、境内の見どころ、御朱印の現在の状況、参拝記念スタンプ、アクセスや駐車場について、公式情報と実際の参拝体験をもとにご紹介します。
西久保八幡神社とは|虎ノ門に鎮座する歴史ある神社
西久保八幡神社は、東京都港区虎ノ門に鎮座する神社です。
現在は高層ビルが建ち並ぶ都心にありますが、神社の御由緒では約1000年前に創建されたと伝えられています。
「西久保」は、現在の虎ノ門周辺にかつてあった地名です。現在の住所は虎ノ門ですが、神社名には昔の地域名が残されています。

西久保八幡神社の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 神社名 | 西久保八幡神社 |
| 読み方 | にしくぼはちまんじんじゃ |
| 所在地 | 東京都港区虎ノ門5-10-14 |
| 御祭神 | 品陀和気命・息長帯比売命・帯中日子命 |
| 創建 | 寛弘年間(1004〜1012年)と伝承 |
| 参拝時間 | いつでも参拝可能 |
| 社務所受付時間 | 9:00〜17:30 |
| アクセス | 最寄り駅:東京メトロ日比谷線 神谷町駅から徒歩3分 |
| 駐車場 | 参拝者専用駐車場あり(台数制限あり) |
| 公式サイト | 西久保八幡神社公式サイト |
御祭神は応神天皇・神功皇后・仲哀天皇
西久保八幡神社では、3柱の神様をおまつりしています。
- 品陀和気命(ほんだわけのみこと)=応神天皇
- 息長帯比売命(おきながたらしひめのみこと)=神功皇后
- 帯中日子命(おきなかつひこのみこと)=仲哀天皇
父・母・御子にあたる3柱がおまつりされています。
西久保八幡神社のご利益
西久保八幡神社では、公式の境内案内でさまざまな御神徳が紹介されています。
主なものには、厄除開運、必勝、安産、子育て、家内安全、商売繁盛などがあります。
このほかにも、学業成就、交通安全、夫婦和合、無病息災、金運などのご利益で信仰されています。
「必勝」「勝運守護」は、西久保八幡神社の御由緒とも深く関わっています。
西久保八幡神社の御由緒と歴史
西久保八幡神社には、源頼信による創建や太田道灌との関わり、徳川秀忠の正室・崇源院(お江)にまつわる話が伝えられています。
創建や遷座については伝承や諸説が含まれるため、それぞれ分けて紹介します。
源頼信が石清水八幡宮の御神霊をお迎えした創建伝承
西久保八幡神社の社伝では、寛弘年間(1004〜1012年)、源頼信が石清水八幡宮の御神霊をお迎えして創建したと伝えられています。
当初は現在地ではなく、霞ヶ関付近に鎮座していたとされています。
太田道灌の江戸城築城と現在地への遷座
神社の御由緒では、太田道灌(おおた どうかん)が江戸城を築いた頃に、西久保八幡神社が現在地へ遷されたと伝えられています。
江戸城築城は長禄元年(1457年)ですが、神社公式でも遷座の時期には諸説があり、慶長5年(1600年)とする説も紹介されています。
お江が関ヶ原の戦勝と安全を祈願したと伝わる
西久保八幡神社には、徳川秀忠の正室である崇源院(お江)との関わりも伝えられています。
神社の御由緒では、慶長5年(1600年)の関ヶ原の戦いに際して、お江が徳川家康・秀忠の戦勝と安全を祈願したとされています。
その後、お江は祈願がかなったことへの感謝として社殿建立の遺志を残し、寛永11年(1634年)、徳川家光の時代に社殿が造営されたと伝えられています。
火災・戦災を経て令和の御造替へ
西久保八幡神社は、長い歴史の中で何度も火災や戦災に遭っています。
享保8年(1723年)、文化8年(1811年)には火災があり、昭和20年(1945年)の東京大空襲では社殿や神輿庫、社務所などを焼失しました。
その後、昭和28年(1953年)に社殿が復興されています。
さらに令和元年から「令和の御造替事業」が進められ、御社殿や神社施設が新しく整備されました。
令和3年(2021年)10月29日には本殿遷座祭が行われました。
西久保八幡神社の見どころを参拝レポート
西久保八幡神社の境内には、令和に再建された御社殿をはじめ、男坂・女坂や境内社、記念碑などの見どころがあります。
ここからは、実際に参拝したときの様子とあわせて紹介します。
御社殿|令和に再建された新しい社殿
現在の御社殿は、御本殿・幣殿・拝殿をつないだ「権現造(ごんげんづくり)」と呼ばれる形式です。
令和の建て替え・整備によって新しくなり、境内全体もきれいに整えられていました。
わたしが特に印象に残ったのは、御社殿の後ろに高層ビル群が見える景色です。
伝統的な神社建築と現代的な高層ビルが一つの景色の中に並び、都会ならではの景観が広がっていました。
虎ノ門・麻布台という都会の中にありながら、境内には厳かな雰囲気が漂っているように感じました。
男坂・女坂|桜田通りから境内へ続く2つの参道
桜田通りに面した鳥居をくぐると、正面に境内へ向かう急な石段があります。

この階段が男坂です。
わたしは行きに男坂を上って境内へ向かいました。急な石段を上りきると、その先には広い境内が広がっています。
男坂の左脇には、より緩やかな坂道の女坂があります。
今回は女坂は利用しませんでした。
稲荷社・人麿社・庚申社
境内には御本社のほかにも、いくつかの社があります。
稲荷社には宇迦之御魂神がおまつりされ、五穀豊穣や商売繁盛、家内安全などの御神徳が案内されています。
人麿社では柿本人麿をおまつりし、学問、安産、夫婦和合、家内安全などの御神徳で信仰されています。
庚申社は、入口の鳥居をくぐって右側にあります。御祭神は猿田彦命で、みちひらき、交通安全、商売繁盛、開運などの御神徳が案内されています。
それぞれの御神徳が異なるので、御社殿への参拝とあわせて境内を巡ってみるとよいでしょう。
神宮遙拝殿と御鎮座壱千年奉祝記念碑
境内には、伊勢の神宮を離れた場所から拝むための神宮遙拝殿があります。一般的な境内社とは役割が異なる場所です。
また、西久保八幡神社は平成23年(2011年)に御鎮座一千年を迎え、その奉祝事業として御鎮座壱千年奉祝記念碑が建立されています。
長い歴史を持つ神社であることを境内でも感じられる場所です。
おみくじは10円|2026年8月参拝時
2026年8月に参拝した際、おみくじは10円で引くことができました。
10円で引くおみくじは初めてです。
神社のおみくじとしては想像していたよりも少ない初穂料だったので、少し驚きました。
境内に残る西久保八幡貝塚
西久保八幡神社を訪れたら、ぜひ知っておきたいのが西久保八幡貝塚です。
西久保八幡神社には平安時代の創建伝承がありますが、この土地にはそれよりはるか前の縄文時代から人々が暮らしていたことを伝える遺跡が残されています。
西久保八幡貝塚は東京都指定史跡
西久保八幡神社の境内には、東京都指定史跡の西久保八幡貝塚があります。
港区立郷土歴史館の資料によると、貝塚は神社境内の台地上から斜面に形成され、現在も御本殿裏手に良好な貝層が残っています。
神社そのものが縄文時代から存在していたという意味ではなく、現在神社が鎮座する土地に、それよりはるか前から人々が暮らしていたことを伝えています。
出土遺物は港区指定有形文化財
西久保八幡貝塚から出土した遺物は、平成12年(2000年)10月24日に港区指定有形文化財(考古資料)に指定されています。
西久保八幡貝塚そのものは東京都指定史跡、そこから出土した遺物は港区指定有形文化財です。
約1000年の歴史を伝える神社と縄文時代の遺跡を、同じ境内で知ることができるのは西久保八幡神社ならではの特徴です。
西久保八幡神社に御朱印はある?参拝記念スタンプを紹介
西久保八幡神社の御朱印について調べている方は、少し知っておきたい情報かもしれません。
- 御朱印:授与なし(2026年9月確認)
- 参拝記念スタンプ:あり
- 初穂料:300円(2026年8月参拝時)
- 1人1枚まで
西久保八幡神社では、2026年8月の参拝時点で、正式な御朱印の授与は行われていませんでした。
一方、社務所では「参拝記念スタンプ」が頒布されていました。
2026年8月時点では御朱印の授与なし
西久保八幡神社では、現在、御朱印の授与は行われていません。
2026年9月に神社へ直接確認したところ、御朱印は授与していないとの回答がありました。
さらに、2026年8月に参拝した際にも、社務所前に「当社は御朱印の授与を行っておりません」と案内が掲示されていました。
参拝記念スタンプは300円・1人1枚まで
2026年8月の参拝時には、御朱印とは別に社務所で「参拝記念スタンプ」が頒布されていました。
初穂料は300円で1人1枚まで、社務所受付時間の9:00〜17:30にいただけます。なお、枚数には限りがあります。
参拝記念スタンプには、西久保八幡神社の名称や神社の印、参拝日などが入っています。

見た目は御朱印に近い部分もありますが、神社自身が「御朱印」と「参拝記念スタンプ」を区別して案内しています。
そのため、この記事でも正式名称の「参拝記念スタンプ」として紹介します。
わたしは参拝の記念として、いただいたスタンプを御朱印帳に貼って保管しています。
初穂料や頒布方法は今後変更される可能性があります。
西久保八幡神社の例大祭
西久保八幡神社では、毎年8月に例大祭が行われます。
江戸時代の記録にも祭礼や神輿渡御の記述があり、長く地域で受け継がれてきた行事です。
例大祭は毎年8月に行われる
神社の通常の年中行事案内では、
- 8月13日:前日祭
- 8月14日:中日祭
- 8月15日:大祭式
とされています。
実際の祭礼行事については、年ごとに個別の案内が出ます。
2026年も盆踊りや模擬店などの行事が案内され、大祭式は8月15日11:00に行われる予定とされていました。
わたしが訪れたのは、大祭式を控えた8月でした。
例大祭を目的に訪れる場合は、その年の公式案内で日程や内容をご確認ください。
復興した御本社神輿
西久保八幡神社の旧御本社神輿は、昭和20年(1945年)の東京大空襲で失われました。
その後、平成27年(2015年)に御本社神輿が復興されています。
平成29年(2017年)には、戦後初となる神幸祭が行われました。
西久保八幡神社へのアクセス・駐車場
西久保八幡神社は、東京メトロ日比谷線の神谷町駅から徒歩3分と、都心からアクセスしやすい神社です。
神谷町駅から徒歩3分
神社公式では、東京メトロ日比谷線神谷町駅から徒歩3分と案内されています。
このほか、
- 六本木一丁目駅から徒歩約10分
- 赤羽橋駅から徒歩約10分
- 御成門駅から徒歩約10分
- 都営バス「虎ノ門五丁目」停留所から徒歩0分
でもアクセスできます。
麻布台ヒルズからも立ち寄りやすい
✿ わたしが歩いたルート
2026年8月は、麻布台ヒルズでランチをしたあとに参拝しました。行きは桜田通り側の鳥居から男坂を上り、帰りは御社殿を背に左手へ進み、スロープを通って麻布台ヒルズ ガーデンプラザB側へ抜けました。


ガーデンプラザB側には八幡神社への案内もあり、麻布台ヒルズとあわせて立ち寄りやすいと感じました。
参拝者専用駐車場あり
西久保八幡神社には、参拝者専用駐車場があります。
公式では、駐車台数に限りがあり、境内へ車で乗り入れできない場合もあると案内されています。
2026年9月確認では、正確な台数・料金・通常の利用時間は公式情報で確認できませんでした。
参拝所要時間は約15分でした
わたしが参拝した際の所要時間は、約15分でした。
御社殿への参拝や境内を見て回った際の実際の時間です。
境内社や西久保八幡貝塚などをじっくり見る場合は、必要な時間も変わります。
西久保八幡神社のよくある質問
まとめ|都会の景観と長い歴史が印象的な西久保八幡神社へ
西久保八幡神社は、源頼信が石清水八幡宮の御神霊をお迎えしたという創建伝承を持つ、長い歴史のある神社です。
お江が関ヶ原の戦勝と安全を祈願したという御由緒も伝わり、現在の御社殿は令和に建て替え・整備されています。
境内には東京都指定史跡の西久保八幡貝塚もあり、縄文時代までさかのぼるこの土地の歴史にも触れられます。
2026年8月の参拝時には正式な御朱印の授与はありませんでしたが、社務所では参拝記念スタンプが頒布されていました。
都会の中にありながら、境内には厳かな雰囲気も感じられました。
神谷町駅から近く、麻布台ヒルズからも立ち寄りやすいので、虎ノ門・麻布台エリアを訪れる際にあわせて参拝してみるのもおすすめです。
【参考・出典】
西久保八幡神社公式サイト
西久保八幡貝塚出土遺物|港区立郷土歴史館
参拝・現地確認:2026年8月
神社への問い合わせ確認:2026年9月

