東京・日本橋に鎮座する水天宮は、安産・子授けの御神徳で広く信仰されている神社です。
東京メトロ半蔵門線「水天宮前駅」から徒歩1分とアクセスしやすく、境内には子宝いぬや寳生辨財天など、水天宮ならではの見どころがあります。
2026年9月の現地確認では、戌の日ではない平日の午前中で、境内は比較的落ち着いた様子でした。御朱印は4種類を確認し、このうち五色朱印を拝受しています。
この記事では、水天宮の御祭神やご利益、御由緒、安産祈願と戌の日、境内の見どころ、御朱印、お守り、アクセスなどを、2026年9月の参拝体験とあわせてご紹介します。
水天宮はどんな神社?安産・子授けで信仰される日本橋の神社
水天宮は、東京都中央区日本橋蛎殻町に鎮座する神社です。
特に安産・子授けの御神徳で知られ、戌の日には安産を願う参拝者が多く訪れます。
現在の御社殿は、約3年間の御造替事業を経て2016年に完成しました。神社建築の御社殿と現代的な参集殿を組み合わせ、免震構造も採用されています。

2026年9月に訪れたときは、日本橋の街なかに建つ近代的な建物の階段を上がった先に、境内と御社殿が現れるのが印象的でした。

日本橋七福神の7社を巡った中でも、境内や御社殿は大きく感じられました。わたしが訪れたのは戌の日ではない平日の午前中で、境内は比較的落ち着いていました。
水天宮の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | 水天宮 |
| 所在地 | 東京都中央区日本橋蛎殻町2丁目4-1 |
| 御祭神 | 天御中主大神・安徳天皇・建礼門院・二位の尼 |
| 開門 | 7:00〜18:00 |
| 神札所 | 8:00〜18:00 |
| ご祈祷受付 | 8:00〜15:00 |
| アクセス | 最寄り駅:東京メトロ半蔵門線「水天宮前駅」5番出口から徒歩1分 |
| 駐車場 | あり(有料・最大40台) |
| 公式サイト | 水天宮公式サイト |
開門時間や神札所、ご祈祷の受付時間は、祭事などによって変更される場合があります。参拝前には公式サイトで最新情報をご確認ください。
水天宮の御祭神とご利益
水天宮では、天御中主大神をはじめ4柱の神様をおまつりしています。特に安産・子授けの御神徳で知られていますが、このほかにもさまざまな祈願が案内されています。
天御中主大神・安徳天皇・建礼門院・二位の尼をおまつりする
水天宮では、次の4柱をおまつりしています。
- 天御中主大神(あめのみなかぬしのおおかみ)
- 安徳天皇(あんとくてんのう)
- 建礼門院(けんれいもんいん)
- 二位の尼(にいのあま)
天御中主大神は、安産・子授けなどの御神徳で信仰されています。
安徳天皇・建礼門院・二位の尼については、平家と壇ノ浦の戦いにまつわる御由緒が伝えられています。
安産・子授けの御神徳で信仰される水天宮
水天宮は、特に安産・子授けの御神徳で広く信仰されています。
このほか、公式では厄除け、家内安全、商売繁盛、心願成就、身体健全、水難除け、海上安全、航海安全、交通安全、病気平癒などの祈願も案内されています。
水天宮の御由緒|久留米から江戸へ
水天宮の発祥は、九州・久留米です。
元和6年(1620年)、有馬家が久留米藩へ入り、2代藩主・有馬忠頼が、当時「尼御前大明神」と称されていた水天宮へ土地を寄進し、社殿を造営したと公式に伝えられています。
1818年に久留米から江戸へ御分霊を勧請
東京の水天宮は、文政元年(1818年)、第9代久留米藩主・有馬頼徳が、参勤交代で江戸にいる間も水天宮へ参拝できるよう、久留米から江戸の上屋敷へ御分霊を勧請(かんじょう)したことに始まります。
当初は有馬家の邸内社でしたが、水天宮を信仰する江戸町民が増えたことから、藩主は毎月5日に限って屋敷の門を開き、一般の参拝を許したとされています。
こうした背景から、「なさけ有馬の水天宮」という言葉も生まれたと伝えられています。
現在も、毎月1日・5日・15日には月次祭(つきなみさい)が行われています。
1872年に現在の日本橋蛎殻町へ遷座
その後、明治4年に青山へ移り、明治5年(1872年)に現在の日本橋蛎殻町へ遷座しました。
水天宮の安産祈願と戌の日|鈴の緒の伝承も紹介
水天宮の安産信仰を知るうえで欠かせないのが、「鈴の緒」にまつわる伝承です。
安産御守につながる「鈴の緒」の伝承
水天宮公式によると、かつて参拝時に鈴を鳴らすために使われていた晒の「鈴の緒」のおさがりを妊婦が腹帯として使ったところ、安産だったという言い伝えが広まったとされています。

そこから晒の帯を安産御守として授与するようになったと伝えられています。
これは、水天宮に伝わる安産信仰の話です。
現在の安産御守には、「御子守帯(みすずおび)」と「小布(こぎれ)御守」があります。
戌の日でなくても参拝できる
水天宮では、12日に一度巡ってくる「戌の日」に安産を願う参拝者が多く訪れます。
犬はお産が軽く、多くの子を産むことから、古くから安産や子宝の象徴として親しまれてきたと水天宮公式では説明されています。
一方で、必ず戌の日に参拝しなければならないわけではありません。
水天宮では、妊婦さんの体調や家族の都合に合わせて参拝日を選ぶことを案内しています。戌の日より前にご祈祷を受け、自宅で帯祝い(妊娠中に腹帯を巻いて安産を願う習わし)を行う方法も紹介されています。
混雑や体調が気になる場合は、無理に戌の日に合わせず、都合のよい日を選んで参拝できます。
安産祈祷の受付と戌の日の昇殿人数
安産祈祷は予約制ではありません。
公式案内では、
- 受付:8:00〜15:00
- 通常のご祈祷開始:9:15頃~
- 戌の日:8:30頃開始
- ご祈祷時間:約15分
安産祈祷と御子守帯の組み合わせは、12,000円〜御志と案内されています。
戌の日は、通常の日と昇殿人数が異なります。昇殿とは、御社殿に上がってご祈祷を受けることです。公式の案内では、次のとおりです。
| 戌の日 | 安産祈祷で昇殿できる人数 |
| 平日の戌の日 | 妊婦ご本人+大人1名まで(子どもは何名でも可) |
| 土・日・祝日と重なる戌の日 | 妊婦ご本人1名のみ(子どもは何名でも可) |
※人数や受付方法は変更される可能性があるため、安産祈願を予定している方は参拝前に公式サイトをご確認ください。
子宝いぬや寳生辨財天など境内の見どころ
水天宮の境内には、子宝いぬや寳生辨財天、安産子育河童など、水天宮ならではの見どころがあります。ここでは、それぞれの由来や信仰についてご紹介します。


実際に触れて参拝した子宝いぬ
子宝いぬは、水天宮ならではの見どころです。

公式サイトによると、犬(戌)はお産が軽く、多くの子を産むことから、安産・子宝の象徴として親しまれてきました。境内の子宝いぬは、その縁起物で、周囲には十二支が並んでいます。
自分の干支を撫でながら、安産や子授け、子どもの無事成長を願うという言い伝えがあります。
✿ 参拝時の様子
わたしも参拝時には、子宝いぬの前で足を止め、実際に触れてお参りしました。
奉納された一対の狛犬
境内には、一対の狛犬もあります。片方は口を開けて前足で玉を守り、もう片方は口を閉じて子犬を守る姿で、「阿吽(あうん)」を表しています。水天宮公式では、魔除けの意味もあると紹介されています。

この狛犬は、ブリヂストンの創立者・石橋正二郎氏によって奉納されたものです。
日本橋七福神の弁財天・寳生辨財天
水天宮の境内には、寳生辨財天(ほうしょうべんざいてん)が鎮座しています。
御祭神は市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)です。
有馬家は代々辨財天を深く信仰していて、第9代藩主・有馬頼徳が能楽の技を競う際に稽古に励み、辨財天に願をかけて勝利をおさめたといいます。
財福や芸事の上達、学業向上などの御神徳で信仰されています。
毎月5日と巳の日には扉が開き、御神像を拝観できます。
寳生辨財天は、日本橋七福神の弁財天でもあります。
2026年9月は、日本橋七福神巡りの途中で水天宮を訪れました。実際に7社を巡った順番や所要時間は、「日本橋七福神巡り2026」の記事で詳しく紹介します。
安産子育河童
境内には、安産子育河童もあります。

公式サイトでは、足元・胸・肩に赤ちゃん河童がしがみついた仲睦まじい親子の河童像として紹介されています。
水天宮の御朱印|いつ行くとどの種類をいただける?
水天宮は、通常の御朱印だけでなく、戌の日や巳の日、お正月など、参拝する時期や日に合わせた限定御朱印もあります。
御朱印をいただく予定がある場合は、「どの御朱印をいただけるか」「直書きの日か書き置きの日か」を事前に確認しておくと安心です。
2026年9月に確認した4種類と五色朱印
平日の午前に参拝した際、現地で確認できた御朱印は次の4種類でした。

| 御朱印 | 初穂料 |
|---|---|
| 五色朱印 | 1,000円 |
| 福戌朱印 | 500円 |
| 辨財天(七福神) | 500円 |
| 水天宮朱印 | 500円 |
今回は、この中から五色朱印(1,000円)をいただきました。

いくつかの御朱印が並んでいたので、どれをいただこうか選ぶ楽しさがあり、御朱印の種類が豊富に感じられました。
また、現地では御朱印帳も2種類確認しました。初穂料は確認できていません。

水天宮朱印を直書きしていただける日
水天宮では、2026年4月1日から御朱印の対応方法が変更されています。
| 日 | 水天宮朱印の対応 |
| 平日(戌の日を除く) | 御朱印帳へ直書き(水天宮朱印のみ) |
| 土日祝日・戌の日 | 書き置き |
水天宮朱印は、平日(戌の日を除く)に限り、御朱印帳への直書きが行われています。
土日祝日と戌の日は書き置きでの頒布です。
水天宮朱印を御朱印帳へ直接書いていただきたい方は、平日かどうかだけでなく、戌の日に当たっていないかも確認しておくと安心です。
御朱印の対応は今後変更される可能性があるので、参拝前に公式サイトや公式SNSをご確認ください。
戌の日・巳の日・正月などの限定御朱印
水天宮では、通常の御朱印のほかにも、日や時期に合わせた御朱印があります。
公式サイトや公式SNSで確認できた限定御朱印は、次のとおりです。
| いただける日 | 御朱印 | 初穂料・形式 |
|---|---|---|
| 戌の日 | 戌の日限定御朱印 | 書き置き |
| 巳の日 | 「寳生辨財天」の金色の限定御朱印 | 書き置き・500円 |
| 己巳の日 | 「寳生辨財天」の金色の限定御朱印 | 要最新確認 |
| 一粒万倍日 | 金の箔押しを施した一粒万倍日限定御朱印 | 500円 |
| お正月期間 | 初詣・日本橋七福神めぐりの限定御朱印 | 内容・期間は年により確認 |
このほか、過去には「こどもの日御朱印」や「七夕限定御朱印」「水天宮例祭限定朱印」(初穂料1,000円)、「さくら限定朱印」、「ひなまつり限定御朱印」など季節や祭事に合わせた限定御朱印が公式SNSで案内されることもありました。
毎年同じ内容で頒布されるとは限らないため、限定御朱印をいただきたい方は、公式InstagramやXなどで最新情報をご確認ください。
2022年1月3日の参拝では、福戌朱印と日本橋七福神巡りの御朱印もいただきました。こちらは2022年当時の御朱印です。


水天宮のお守り|安産御守と子授け御守
水天宮にはさまざまな御守や御神札がありますが、特に水天宮らしい授与品として知られているのが「安産御守」です。
現在、公式サイトでは次の安産御守が案内されています。
| お守り | 初穂料 |
| 安産御守(御子守帯) | 4,000円 |
| 安産御守(小布御守) | 4,000円 |
| 子授け御守 | 2,000円 |
御子守帯は、先ほどご紹介した「鈴の緒」の伝承にもつながる授与品です。
このほかにも、厄除けや家内安全、商売繁盛、水難除けなどの御神札や御守があります。

授与品の種類や初穂料は変更される場合があるため、最新情報は公式サイトでご確認ください。
戌の日は混む?平日に参拝してわかった境内の様子
水天宮は、日によって混雑状況が大きく変わります。
水天宮公式サイトの「よくあるご質問」では、
- 戌の日
- 土日祝日
- 連休
- 大安
などは混雑する傾向があると案内されています。
特に戌の日と土日祝日が重なる日は混雑し、時間帯によっては受付まで1時間以上並ぶ場合もあるそうです。
一方、その他の平日は比較的参拝しやすいと公式では案内されています。
わたしが訪れた日は、戌の日ではない平日の午前中でした。
午前10時前に到着し、滞在時間は約20分ほどです。
日本橋七福神巡りの途中での参拝でしたが、境内は空いていて、落ち着いて参拝できました。
参拝前に知っておきたいベビーカー利用
水天宮では、参拝する日によってベビーカーの利用方法が異なります。
| 日 | ベビーカーの扱い |
| 平日(戌の日を除く) | 境内2階まで持ち込み可 |
| 土日祝日・戌の日 | 1階の停車場所に置く(境内2階・参集殿3階では使用を控える) |

小さなお子さんと一緒に参拝する場合は、参拝日が戌の日に当たるかどうかも含めて、事前に公式案内を確認しておくと安心です。
水天宮へのアクセス|水天宮前駅から徒歩1分
水天宮は、複数の駅から徒歩でアクセスできます。
公式案内では、
- 東京メトロ半蔵門線「水天宮前駅」5番出口から徒歩1分
- 東京メトロ日比谷線「人形町駅」A2出口から徒歩6分
- 都営浅草線「人形町駅」A3出口から徒歩8分
- 都営新宿線「浜町駅」A2出口から徒歩12分
日本橋・人形町周辺では、小網神社も徒歩で立ち寄りやすい神社です。
日本橋七福神巡りの際は、小網神社、茶ノ木神社から水天宮へ歩いて巡りました。小網神社については、「小網神社の見どころや御朱印」の記事で詳しく紹介しています。
水天宮の駐車場
水天宮には駐車場があります。
公式では、
- 境内1階部分
- 最大40台
- 有料
- 8:00〜17:00入庫
- 18:00までに出庫
- 割引サービスなし
と案内されています。
特に戌の日は駐車できない場合があるため、水天宮公式では公共交通機関の利用をすすめています。
水天宮についてよくある質問
まとめ|安産・子授けで親しまれる日本橋の水天宮へ
水天宮は、天御中主大神・安徳天皇・建礼門院・二位の尼をおまつりし、特に安産・子授けの御神徳で信仰されている神社です。
江戸時代に久留米から江戸へ御分霊が勧請され、現在は日本橋蛎殻町に鎮座しています。
境内には子宝いぬや寳生辨財天などの見どころがあり、通常の御朱印だけでなく、戌の日や巳の日、お正月などに合わせた御朱印もあります。
水天宮前駅から徒歩1分とアクセスしやすく、日本橋七福神巡りや人形町周辺の神社巡りとあわせて訪れやすい神社です。安産祈願や御朱印をいただきたい場合は、戌の日や受付方法などの最新情報を確認してから参拝すると安心です。

