末廣神社の見どころを参拝レポート|ご利益・御朱印・毘沙門天・末廣徳の石も紹介

    末廣神社の鳥居を使った記事アイキャッチ画像

    東京都中央区日本橋人形町に鎮座する末廣神社(すえひろじんじゃ)は、元吉原の鎮守として信仰されてきた歴史ある神社です。

    現在は人形町の地主神として親しまれ、日本橋七福神では毘沙門天をおまつりしています。勝運や災難除け・商売繁盛・財運などを願って参拝する方も訪れます。

    境内には、末廣神社ならではの「末廣徳の石」や、江戸の火消し信仰を伝える「は組の石碑」、女性と子どもの守り神として信仰される養母世稲荷など、見どころが点在しています。

    この記事では、末廣神社の御由緒やご利益、見どころ、御朱印、お守り、アクセスについて、公式情報と実際に参拝した体験をもとにご紹介します。

    目次

    末廣神社とは|元吉原の鎮守・人形町の地主神

    末廣神社は、人形町の地主神(その土地を守る神様)として、約400年にわたり信仰を集めてきた神社です。

    日本橋人形町にある末廣神社の鳥居
    日本橋人形町に鎮座する末廣神社

    御祭神は、公式サイトでは「宇賀之美多麻命(お稲荷さま)ほか4柱、毘沙門天」と案内されています。日本橋七福神では毘沙門天をおまつりする一社で、人形町の歴史と深くつながる神社でもあります。

    末廣神社の基本情報

    項目内容
    正式名称末廣神社(すえひろじんじゃ)
    所在地東京都中央区日本橋人形町2-25-20
    御祭神宇賀之美多麻命(お稲荷さま)ほか4柱、毘沙門天
    日本橋七福神毘沙門天
    アクセス最寄り駅:人形町駅(A3出口から徒歩約3分)
    電話番号03-3667-4250
    駐車場参拝者専用駐車場について公式案内を確認できず
    公式サイト末廣神社公式サイト
    公式Instagram公式Instagram

    元吉原の歴史と「末廣」の社名に伝わる御由緒

    末廣神社の創祀の正確な年代は明らかではありません。

    公式サイトによると、古文書には慶長元年(1596年)には現在の境内地付近に「稲荷祠(いなりのほこら)」として鎮座していた記録が残っています。

    末廣神社の御由緒が書かれた境内案内
    境内に掲示されている末廣神社の御由緒

    創祀の正確な年代は不明ですが、少なくとも慶長元年(1596年)には、この地に祠があったことが古文書から確認されています。

    元和3年(1617年)には、周辺に江戸で最初の遊郭「葭原(よしわら)」が成立しました。

    町が発展すると、末廣神社は葭原の鎮守・地主神として信仰を集めるようになります。

    その後、葭原が浅草方面へ移転したあとも、旧吉原跡地にあたる難波町・住吉町・高砂町・新和泉町の四か町の氏神として崇敬されました。

    「末廣神社」という社名には、縁起のよい由来が伝えられています。

    延宝3年(1675年)、社殿を修復した際に、長い年月を経た中啓(ちゅうけい)と呼ばれる扇が見つかりました。

    氏子たちはこれを喜び、末広がりの縁起にちなみ「末廣」の二文字を社名に冠したと伝えられています。

    末廣神社の詳しい御由緒は、末廣神社公式サイトでも確認できます。

    末廣神社のご利益|勝運・災難除け・商売繁盛・財運

    末廣神社では、勝運向上、厄除け、災難除け、商売繁盛などの祈願が行われています。

    日本橋七福神の毘沙門天については、財運・勝運・開運・厄除け・無病息災などのご利益で信仰されています。

    末廣神社公式サイトでも「勝運を授け、災難をよける」という信仰が紹介されています。

    日本橋七福神の毘沙門天|寅の日とのつながりも

    末廣神社は、日本橋七福神の毘沙門天をおまつりする一社です。

    毘沙門天は、仏教で東西南北を守る四天王のうち、北方を守る神様です。公式サイトでは、甲冑を身につけ、邪鬼の上に立つ姿として紹介されています。

    末廣神社では、彫刻家・浮田麻木氏による一木造の毘沙門天像が奉納されています。

    公式サイトでは、毘沙門天は龍(辰)や虎(寅)と縁が深いとされ、辰の日・寅の日の参拝も案内されています。

    また、寅の日には特別な展観が行われることがあります。

    公式Instagramでは、2026年10月の寅の日に毘沙門天像を展観する案内や、「寅の掛軸」を展観する案内がありました。

    展観内容は寅の日によって異なるため、参拝前に公式Instagramで最新情報を確認すると安心です。

    日本橋七福神7社を実際に歩いた順番や所要時間については、「日本橋七福神巡り2026」の記事で詳しく紹介しています。

    末廣神社の見どころ|末廣徳の石・は組の石碑・養母世稲荷

    末廣神社の境内にある狛犬
    境内を見守る狛犬

    末廣神社の境内には、人形町の歴史や地域の信仰を感じられる見どころがあります。

    特に、「末廣徳の石」、「は組の石碑」、「養母世稲荷」は、末廣神社ならではの場所です。

    満願成就を願う「末廣徳の石」

    境内の大きな椎の木の根元にあるのが「末廣徳の石」です。

    末廣神社の椎の木の根元にある末廣徳の石
    椎の木の根元にある「末廣徳の石」

    公式サイトでは、次のような信仰が説明されています。

    1. 参拝のあと、石の上のお盆に財(お金)を置きます
    2. 手を合わせて「いや、すえひろがり」と心で唱えます
    3. 置いたお金を持ち帰ります

      置いたお金を持っていると、徳運が貯まるとされています
      そのお金を使っても、徳運が広がるとされています

    あくまで神社に伝わる信仰として知っておくと、参拝の楽しみが広がります。

    江戸の火消し信仰を伝える「は組の石碑」

    境内には、「は組の石碑」と呼ばれる石碑があります。

    末廣神社にある江戸の火消し「は組」の石碑
    江戸の火消し信仰を伝える「は組の石碑」

    江戸時代、近くの浜町には火消屋敷があり、多くの火消しの方々が末廣神社を信仰していました。

    その信仰を伝える「いろは組」の石碑が現在も残っていて、火伏せや災難除けを願った当時の人々と末廣神社とのつながりを知ることができます。

    女性と子どもの守り神「養母世稲荷」

    末廣神社には「養母世稲荷(ようぼせいなり)」もおまつりされています。

    末廣神社にまつられている養母世稲荷
    女性と子どもの守り神として信仰される養母世稲荷

    公式サイトによると、江戸時代の高砂町に、助産婦として働きながら子どもや孤児を育てた徳の高い女性がいたと伝えられています。

    亡くなったあと、その生き方をたたえて「養母世稲荷」が建立され、のちに末廣神社でお預かりすることになりました。

    現在は、女性と子どもの守り神として信仰されています。

    昭和22年再建の御社殿と社名の由来を伝える中啓

    現在の末廣神社の御社殿は、昭和22年(1947年)に再建された総檜造りです。

    昭和22年に再建された末廣神社の御社殿
    昭和22年(1947年)に再建された末廣神社の御社殿

    人形町の街なかに鎮座し、境内では御社殿を近くに感じながら参拝できます。

    また、「末廣」という社名の由来になったと伝わる中啓は、末廣神社の御神宝(ごしんぽう)として大切にされています。

    京都の伏見稲荷大社からの文書を含む古文書も伝わっていて、これらは中央区文化財とされています。

    末廣神社の御朱印|500円・書き置き・すえひろがりの日

    末廣神社の御朱印について、公式サイトには、種類・初穂料・受付時間をまとめたページが見当たりません。ここでは、わたしが2026年9月に参拝した際に現地で確認した内容を紹介します。授与方法や内容は変わることがあるので、最新情報は公式Instagramか現地でご確認ください。

    御朱印は神社印と日本橋七福神・毘沙門天印

    2026年9月の参拝時、現地の掲示で確認できた御朱印は、次の2種類です。初穂料は、どちらも500円でした。

    種類初穂料
    神社印500円
    日本橋七福神 毘沙門天印500円
    2022年1月3日に末廣神社で直書きしていただいた御朱印
    2022年1月3日に御朱印帳へ直接書いていただいた末廣神社の御朱印
    2022年にいただいた日本橋七福神・末廣神社の毘沙門天御朱印
    2022年にいただいた日本橋七福神・毘沙門天の御朱印

    末廣神社の公式Instagramでは、問い合わせや授与所での対応時間を9:00〜17:00と案内しています。御朱印や授与品をいただく場合も、この時間を目安にするとわかりやすいです。行事などで変更される可能性があるため、最新情報は公式サイトや公式Instagramをご確認ください。

    2026年9月は直書きなし|2022年との違い

    御朱印の授与方法は、以前と現在で変わっていました。

    2022年1月3日に参拝した際は、御朱印帳へ直接書いていただけました。

    一方、2026年9月は、

    「現在お書き入れはしておりません」

    という案内があり、この日は書き置きでの授与でした。

    末廣神社の御朱印と「現在お書き入れはしておりません」の案内
    2026年9月参拝時は御朱印帳への書き入れは行われていませんでした

    以前は直書きに対応していた時期もありますが、2026年9月の参拝時は直書き対応ではありませんでした。

    授与方法は変更されることがあるため、参拝時点の案内をご確認ください。

    御朱印のいただき方や、直書き・書き置きの違いについては、「御朱印のいただき方を初心者向けに解説」の記事でも紹介しています。

    御朱印をいただきたい場合は事前に最新情報を確認しておくと安心です。

    8日・18日・28日は「すえひろがりの日」|特別な御朱印

    参拝した日2026年9月18日は、ちょうど毎月18日の「すえひろがりの日」にあたり、「福運を育てる日」として「育」の印が入った御朱印をいただきました。

    2026年9月18日にいただいた「育」の印が入った末廣神社の御朱印
    「福運を育てる日」の「育」の印が入った御朱印(2026年9月18日)

    末廣神社では、毎月8日・18日・28日を「すえひろがりの日」としています。

    公式Instagramでは、それぞれ次のように案内されています。

    日にちすえひろがりの日
    8日福運をいただく日
    18日福運を育てる日
    28日福運を広げる日
    末廣神社の8日・18日・28日の「すえひろがりの日」の案内
    毎月8日・18日・28日は「すえひろがりの日」

    「八」は末広がりの形から、古くから縁起のよい数字とされてきました。

    毎月の「すえひろがりの日」には限定御朱印が授与され、「八福招来祈願」の申し込みも受け付けています。

    公式サイトによると、2026年8月8日は令和8年8月8日と寅の日が重なり、「末廣 八福招来の日」として、当日限定の八福御朱印が用意されました。こちらは2026年限定の行事です。

    限定御朱印の内容などは変更される可能性があるため、参拝前に公式Instagramで最新情報を確認すると安心です。

    お守り・授与品|勝守・金運財布守・ペット守など

    末廣神社では、勝運や金運、厄除けなどにちなんださまざまな授与品があります。

    2026年9月18日に現地で確認できた主な授与品と初穂料は次のとおりです。

    授与品初穂料
    大神守(おおかみまもり)800円
    勝守700円
    御神徳守(みのりまもり)1,000円
    方位除守700円
    金運財布守800円
    ペット守(犬・猫)600円
    むびょうたん800円
    御守護500円
    木札守800円
    姿守り(毘沙門天)400円
    末廣運守800円
    交通安全守800円
    交通安全ステッカー500円
    絵馬800円
    かざりみくじ(干支・招き猫・きつねさん)600円
    こども守600円
    鈴守(厄よけ)600円

    これは2026年9月18日の現地展示で確認した内容です。

    末廣神社の勝守や金運財布守などのお守り
    末廣神社のお守り。勝守や金運財布守などが並んでいます
    末廣神社の授与品と初穂料の案内
    末廣神社の授与品。種類や初穂料は2026年9月18日参拝時のものです
    末廣神社の干支や招き猫などの飾りみくじ
    おみくじを引いたあとは、お守りとして飾れる「飾りみくじ」

    特に気になった授与品を、いくつか紹介します。

    勝守は、毘沙門天の御神徳にちなむ末廣神社らしいお守りで、勝運向上を願う方に選ばれています。金運財布守は、財布に納めるお守りとして案内されています。

    また、ペット守は、犬用・猫用があります。公式サイトによると、江戸時代に花街だったころ、このあたりで多くのペットが飼われていた由来から、古くからペット守を出しているそうです。

    飾りみくじは、干支や招き猫の形をしています。底の赤い糸を引くとおみくじが出て、そのあとはお守りとして飾れると案内されています。

    例大祭と年中行事|斎行日は年によって異なることも

    末廣神社では、年間を通してさまざまな祭事が行われています。

    公式サイトでは、主な年中行事として次の祭事が案内されています。

    時期行事
    1月1日歳旦祭
    1月1日〜7日日本橋七福神詣
    2月3日節分祭
    3月初午祭
    5月例大祭
    6月30日夏越の大祓(茅の輪くぐり)
    11月23日新嘗祭
    12月31日年越の大祓

    末廣神社の御由緒ページでは例祭日を5月22日としていますが、実際の斎行日は年によって異なる場合があります。

    2026年は5月16日11:00に例大祭式が行われ、江戸里神楽も奉納されました。例大祭セット(例大祭御札・幸運のご縁守り・末廣神社ポストカード)が1,000円で授与されたことも、公式サイトで案内されています。

    祭礼を目的に参拝する場合は、その年の公式サイトや公式Instagramで日程を確認すると安心です。

    末廣神社へのアクセス|人形町駅A3出口から徒歩約3分

    末廣神社の最寄り駅は、東京メトロ日比谷線・都営浅草線「人形町駅」から、A3出口を出て徒歩約3分です。中央区観光協会の案内でも、同じように紹介されています。

    わたしは、日本橋七福神巡りの途中で、松島神社から歩いて向かいました。

    松島神社を10:24に出発し、末廣神社には10:30に到着しました。

    実際に歩いた時間は約6分です。

    参拝者専用駐車場については、公式サイトや中央区観光協会の案内では確認できませんでした。

    人形町駅から徒歩約3分なので、公共交通機関で訪れやすい神社です。

    日本橋七福神巡りであわせて参拝した小網神社については、「小網神社の見どころを参拝レポート」で詳しく紹介しています。

    末廣神社を実際に参拝|2026年平日と2022年正月の様子

    末廣神社の境内にある提灯
    末廣神社の提灯

    ✿2026年9月の平日午前
    2026年9月の平日午前、日本橋七福神巡りの途中で参拝しました。
    10:30頃に到着し、10:40頃に出発したので、滞在は約10分です。
    この日は比較的落ち着いていて、境内の見どころを見ながら参拝できました。
    「すえひろがりの日」のことは知らなかったので、偶然ご縁のある日に訪れたことを、うれしく思いました。

    ✿2022年お正月の様子
    末廣神社では、正月恒例の獅子舞が行われています。わたしが2022年1月3日に初詣で訪れた際も、神社前の通りで獅子舞が行われ、振る舞い酒もありました。

    2022年1月3日の末廣神社で参拝を待つ人の列
    2022年1月3日の初詣。末廣神社前には参拝を待つ人の列ができていました

    振る舞い酒や毘沙門天像の展観など、お正月の内容は年によって異なることがあるため、参拝前に公式Instagramで最新情報を確認すると安心です。

    日本橋七福神詣の期間は、普段と様子が変わることもあります。寅の日や例大祭、特別な御朱印の日も、混み合うかもしれないので、時間に余裕を持つと安心です。

    まとめ|末廣神社は人形町の歴史と福運の信仰にふれられる神社

    末廣神社は、元吉原の鎮守として信仰され、現在も人形町の地主神として親しまれている神社です。

    日本橋七福神の毘沙門天をおまつりし、勝運・災難除け・商売繁盛・財運などのご利益で信仰されています。

    境内には末廣徳の石、は組の石碑、養母世稲荷など、地域の歴史や信仰を感じられる見どころがあります。

    御朱印では「すえひろがりの日」など、末廣神社の名前にも通じる「八」の縁起を感じられるのも特徴です。

    人形町駅A3出口から徒歩約3分と訪れやすいので、人形町散策や日本橋七福神巡りとあわせて参拝しやすい神社です。

    日本橋七福神7社を実際に巡った順番や所要時間は、「日本橋七福神巡り2026」の記事で詳しく紹介しています。

    この記事が参考になりましたら、シェアしていただけるとうれしいです。
    • URLをコピーしました!

    この記事を書いた人

    2021年から神社巡りと御朱印集めを楽しんでいます。実際に参拝した体験と公式情報をもとに、神社やお寺の見どころ、参拝前に知っておきたい情報をわかりやすくお届けします。

    目次