東京都中央区日本橋に鎮座する小網神社は、強運厄除の神様として信仰され、「東京銭洗い弁天」でも知られる神社です。
都会のビルに囲まれた小さな境内には、「昇り龍・降り龍」の彫刻、中央区の文化財に登録されている御社殿と神楽殿、銭洗いの井、日本橋七福神の福禄寿など、見どころが集まり参拝者が絶えません。
この記事では、2026年9月に実際に参拝した内容と公式情報をもとに、小網神社の御祭神や強運・金運のご利益、御由緒、境内の見どころ、御朱印・授与品、実際の混雑の様子やアクセスまで、ご紹介します。
小網神社はどんな神社?
小網神社は、東京都中央区日本橋小網町に鎮座する神社です。
文正元年(1466年)の疫病鎮静にまつわる御由緒が伝えられ、現在は強運厄除や財運の信仰で知られています。
境内には「東京銭洗い弁天」として親しまれている萬福舟乗弁財天や、日本橋七福神の一柱である福禄寿もおまつりされています。

現在の御社殿と神楽殿は昭和4年(1929年)に完成したもので、日本橋地区に残る貴重な戦前の木造神社建築として、中央区の区民有形文化財に登録されています。
小網神社の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 神社名 | 小網神社 |
| 所在地 | 東京都中央区日本橋小網町16-23 |
| 御祭神 | 倉稲魂神、市杵島比賣神、福禄寿ほか |
| 創建伝承 | 文正元年(1466年) |
| 参拝時間 | 特に閉門時間なし |
| 授与品頒布時間 | 9:00〜17:00 |
| 主なアクセス | 東京メトロ日比谷線「人形町駅」A2出口から徒歩5分 |
| 専用駐車場・駐輪場 | なし |
| 電話番号 | 03-3668-1080 |
| 公式サイト | 小網神社公式サイト |
※時間・御朱印・授与品などは変更される場合があります。最新情報は小網神社公式サイトをご確認ください。
小網神社の御祭神と強運・金運などのご利益
小網神社では、倉稲魂神(うかのみたまのかみ)、市杵島比賣神(いちきしまひめのかみ)、福禄寿ほかをおまつりしています。
それぞれの神様への信仰や小網神社に伝わる御由緒から、強運厄除をはじめ、財運や商売繁盛、健康長寿などを願って参拝する方が訪れています。
御祭神は倉稲魂神・市杵島比賣神・福禄寿ほか
小網神社公式では、御祭神として倉稲魂神(お稲荷大神)・市杵島比賣神(弁財天)・福禄寿ほかと案内されています。
倉稲魂神は、お稲荷大神として信仰されている神様です。
市杵島比賣神は、小網神社では弁財天としておまつりされ、財運の信仰につながっています。
また、境内には福禄寿もおまつりされています。

福禄寿は日本橋七福神の一柱で、小網神社公式では人徳・福徳・財徳・健康長寿の御利益で信仰されていると案内されています。
強運厄除・金運・商売繁盛・健康長寿で信仰されている
小網神社は、公式サイトでも「強運厄除の神さま」として紹介されています。
御祈願では、強運厄除のほか、商売繁盛、家内安全、心願成就、病気平癒、合格祈願などが受け付けられています。
金運を願う参拝者にも知られていますが、小網神社公式では、弁財天の御利益として財運が案内されています。境内の「銭洗いの井」で金銭を清める信仰も、財運と深く関わっています。
このほか福禄寿は、人徳・福徳・財徳・健康長寿の御利益で信仰されています。
「強運」「金運」といった言葉で紹介されることの多い小網神社ですが、参拝すれば必ず運がよくなる、金運が上がるという意味ではありません。御祭神や御由緒を背景に、こうした願いを託す神社として信仰されています。
なぜ小網神社は「強運厄除」で知られている?
小網神社が「強運厄除の神様」として信仰されている背景には、神社に伝わるいくつかの御由緒があります。
戦争、東京大空襲、関東大震災にまつわる話が伝えられ、現在の強運厄除の信仰につながっています。
戦地へ赴いた氏子の兵士が全員生還したと伝えられている
小網神社の御由緒によると、第二次世界大戦の際、出征奉告祭に参列して小網神社の御守を受けた氏子の兵士は、全員無事に生還したと伝えられています。
こうした御由緒は、小網神社が強運厄除の神様として信仰される理由の一つとして紹介されています。
東京大空襲でも御社殿が戦災を免れた
昭和20年(1945年)3月10日の東京大空襲では、日本橋周辺も大きな被害を受けました。
小網神社では、現在の御社殿を含む境内の建物が戦災を免れたと伝えられています。
現在も残る御社殿は昭和4年(1929年)竣工で、戦前の木造神社建築として中央区の文化財にも登録されています。
関東大震災にまつわる御由緒
大正12年(1923年)の関東大震災では、当時の社殿は倒壊しました。
小網神社公式の御由緒では、当時の宮司が御神体を抱えて新大橋へ避難し、そこへ避難した多くの人々が助かったと伝えられています。
こうした出来事が小網神社の御由緒として受け継がれ、強運厄除の信仰につながっています。
小網神社の御由緒・歴史
小網神社の始まりには、疫病の流行と「網師の翁」にまつわる伝承があります。
その後、太田道灌との関わりや神仏分離などを経て、現在の小網神社へとつながっていきました。
小網神社の詳しい御由緒は、公式サイトでも紹介されています。
文正元年の疫病鎮静にまつわる創建伝承
小網神社の御由緒によると、かつてこの地には「萬福庵」があり、観世音と弁財天が安置されていたと伝えられています。

文正元年(1466年)、周辺で悪疫が流行していたころ、網師の翁が海上で網にかかった稲穂を持って萬福庵を訪れ、数日間をこの庵で過ごしました。
その後、「網師の翁を稲荷大神として崇めれば疫病が鎮まる」という託宣があり、人々が小網稲荷大明神としておまつりしたところ、疫病が鎮まったと伝えられています。
これは、小網神社に伝わる創建の御由緒として紹介されているものです。
太田道灌と「小網」の名の由来
小網神社公式では、太田持資、のちの太田道灌が神徳を聞いて参拝し、土地を寄進したと伝えられています。
その地には「小網山稲荷院萬福寿寺」と名づけられた寺院が建てられたとされ、「小網」という名称とも深く関わっています。
慶長年間(1596〜1615年)には、周辺が「小網町」と呼ばれるようになったとされています。
神仏分離を経て現在の小網神社へ
明治維新後の神仏分離によって、神社とお寺は分かれることになりました。
明治6年(1873年)には「小網稲荷神社」として村社に指定され、明治9年(1876年)には現在地が社地となりました。
戦後、宗教法人となった際に、現在の「小網神社」という名称になっています。
小網神社の見どころ
小網神社の境内はコンパクトですが、近くでじっくり見たい場所がいくつもあります。
特に、御社殿の龍の彫刻や文化財に登録された建築、福禄寿は見ておきたいポイントです。
昇り龍・降り龍|強運厄除の龍の彫刻
御社殿の向拝で目を引くのが、左右に施された「昇り龍」と「降り龍」の彫刻です。
小網神社公式では、この2体を「強運厄除の龍」としています。


昇り龍は参拝者の祈りや願いを神様へ伝え、降り龍は神様から授かった神徳を参拝者へ届けるものと伝えられています。
参拝の際は、御社殿の正面だけでなく、頭上の彫刻にも注目してみてください。
御社殿と神楽殿|中央区の有形文化財
現在の御社殿と神楽殿は、関東大震災後の昭和4年(1929年)に完成しました。

建築を手がけたのは、明治神宮の造営にも携わった宮大工・内藤駒三郎一門です。
中央区では、正式に「小網神社社殿及び神楽殿 附棟札・造営関係資料」として区民有形文化財に登録しています。
御社殿は、拝殿・幣殿・御本殿がつながる権現造です。

日本橋の街中に戦前の木造神社建築が今も残っていることも、小網神社の大きな見どころです。
五角形の珍しい神楽殿
神楽殿は、五角形という珍しい平面構造をしています。

中央区の文化財資料によると、境内地の形に合わせて設計・造営されたため、このような特殊な構造になりました。
御社殿とあわせて、建物の形にも目を向けてみてください。
福禄寿|日本橋七福神の一柱
鳥居をくぐって左側には、福禄寿がおまつりされています。

福禄寿は、人徳・福徳・財徳・健康長寿のご利益で信仰されている神様です。
小網神社は日本橋七福神の一社でもあり、福禄寿と弁財天の両方をおまつりしています。
東京銭洗い弁天と銭洗いの井
小網神社を訪れる目的の一つとしてよく知られているのが、「東京銭洗い弁天」です。
御社殿に向かって左側に「銭洗いの井」があり、財運を願って金銭を清める参拝者の姿が見られます。

萬福舟乗弁財天と財運の信仰
小網神社の弁財天は、御祭神の市杵島比賣神です。

もとは萬福寿寺に安置されていた弁財天で、神仏分離後に寺院が廃絶したことから、明治2年(1869年)に小網神社へ遷座されました。
弁財天像が舟に乗った姿であることから、「萬福舟乗弁財天」と呼ばれています。
小網神社公式では、銭洗いの井で金銭を清め、財布などに収めておくことで財運を願う信仰が紹介されています。
2026年9月の参拝では銭洗いにも列ができていた
訪れた際は、銭洗いにも4〜5人ほどの待ちがありました。

正月や七福神期間ではない平日の朝でしたが、銭洗いをする方が順番を待っていました。
現地の案内では、手持ちの硬貨などを備え付けのザルに入れ、井の水に浸して清めます。清めた硬貨は使わず財布に納めておくと「種銭」となり、新たなお金を呼ぶといわれています。
小網神社の御朱印・御朱印帳
小網神社では、小網神社の御朱印のほか、弁財天や福禄寿の御朱印もいただけます。
御朱印や限定御朱印、御朱印帳は内容や初穂料が変わる場合があるので、ここでは2026年9月に実際にいただいたものを紹介します。
2026年9月にいただいた御朱印
今回いただいた御朱印は、次の4種類です。
- 小網神社:500円
- 弁財天:500円
- 福禄寿:500円
- 午年限定切り絵御朱印:1,000円

小網神社の御朱印



午年限定切り絵御朱印は、2026年9月参拝時の限定御朱印です。
御朱印の種類や初穂料は変更される場合があるので、参拝時の最新案内をご確認ください。
今回選んだ御朱印帳は2,500円
小網神社では御朱印帳も授与されています。

公式案内では御朱印帳は「1,500円〜」となっていますが、わたしが2026年9月の参拝時に選んだ御朱印帳は2,500円でした。(ビニールカバーは別途200円)
種類によって御朱印帳の大きさや初穂料が異なります。
小網神社のお守り・授与品
小網神社では、強運厄除や財運など、さまざまな願いに合わせたお守りが授与されています。
2026年9月の参拝では、わたしもいくつかのお守りや授与品を受けました。
今回受けたのは、財運向上カード守1,000円、仕事守800円、しずく玉守(金)1,000円、まゆ玉みくじ300円です。




まゆ玉みくじ
まゆ玉みくじを引くと、今回は大吉でした。
小網神社ではこのほか、天然石などを用いた「腕輪守」も授与されています。
一般には「パワーストーンブレスレット」と呼ばれることもありますが、小網神社では「腕輪守」という授与品として案内されています。
公式では、御守・お札・腕輪守は神社でお分かちする授与品であり、一般の商品とは異なると案内されています。また、授与品の郵送対応は行われていません。
小網神社の参拝時間・混雑・所要時間
小網神社には特に閉門時間が設けられていませんが、御朱印やお守りを受けたい場合は授与時間に注意が必要です。
また、お正月や吉日だけでなく、通常日の参拝でも列ができることがあります。
参拝時間と授与所の受付時間
小網神社公式では、参拝について特に閉門時間を設けていないと案内されています。
一方、御朱印や御守などの授与品の頒布時間は、9:00〜17:00です。

参拝できる時間と授与所の時間は同じではないので、御朱印やお守りを受けたい場合は時間を確認して訪れると安心です。
2026年9月の平日朝は参拝まで約5〜6分待ち
この日は、人形町駅に朝9:00頃到着し、小網神社には9:06頃着きました。
お正月でも七福神期間でもない平日の朝でしたが、すでに参拝の列ができていました。

警備員さんの案内のもと4列ずつ並んで参拝する形で、この日は並び始めてから約5〜6分で順番が来ました。
わたしは参拝、銭洗い、御朱印・授与品などを含めて、境内に約30分滞在しました。
参拝・銭洗い・授与所はそれぞれ別の列
今回の参拝では、参拝の列・銭洗いの列・授与所の列がそれぞれ別に分かれていました。
銭洗いは4〜5人ほどが待っていて、授与所では6つの窓口で対応していました。
窓口数や対応人数は参拝時の状況なので、常に同じとは限らないかもしれませんが、目的によって並ぶ場所を間違えないように、あらかじめ列が分かれていることを知っておくと安心です。
✿参拝時にわかったこと
参拝・銭洗い・授与所は、それぞれ別の列になっていました。目的によって並ぶ場所が違うので、境内に着いたら列を確認すると安心です。
正月や吉日は公式も分散参拝を呼びかけている
小網神社公式では、参拝者が集中する時期や日について分散参拝を呼びかけています。
特に元旦〜1月15日、1月・2月の土日祝、大安、天赦日、一粒万倍日、巳の日などは、参拝が集中することがあると案内されています。
具体的な待ち時間は日時によって変わるので、「この時間なら必ず空いている」とは言えません。
通常日の混雑だけでなく、お正月にはさらに参拝者が増えるため、時期や時間に余裕を持って予定を立てることが大切です。
小網神社へのアクセス・駐車場
小網神社は、人形町駅のほか、水天宮前駅や茅場町駅からも徒歩でアクセスできます。
電車での詳しい道順は、小網神社公式の交通案内でも確認できます。
人形町駅から徒歩約5分|今回は約6分で到着
小網神社の最寄り駅は人形町駅です。

東京メトロ日比谷線のA2出口からは徒歩約5分と案内されています。
この日は人形町駅に9:00頃到着し、小網神社には9:06に到着しました。
公式の所要時間と大きく変わりませんでした。
水天宮前駅・茅場町駅からもアクセスできる
小網神社公式では、次のアクセス方法も案内されています。
- 都営浅草線「人形町駅」A5出口から徒歩7分
- 東京メトロ半蔵門線「水天宮前駅」8番出口から徒歩10分
- 東京メトロ東西線「茅場町駅」10番出口から徒歩15分
利用する路線や、その後に立ち寄る場所に合わせて駅を選べます。
専用の駐車場・駐輪場はなし|近くに区営駐車場あり
小網神社には、専用の駐車場・駐輪場はありません。
車で訪れる場合は、周辺の有料駐車場を利用します。
小網神社近くには「中央区営人形町駐車場」がありました。

現地の案内板では、時間駐車は7:00〜22:00、料金は30分ごと200円と表示されていました。宿泊駐車は19:00〜翌9:00で1,400円です。(2026年9月確認)
駐車できる車両は、普通自動車・小型自動車・軽自動車(二輪車を除く)で、全長5m・全高2.3m以下と案内されていました。
駐車可能台数は、今回確認できませんでした。
料金や利用条件は変更される可能性があるので、車で訪れる場合は最新情報をご確認ください。
小網神社と日本橋七福神
小網神社は、日本橋七福神の一社です。
境内では福禄寿と弁財天の二柱をおまつりしています。
2026年9月には、わたしも小網神社をスタート地点にして日本橋七福神を巡りました。
小網神社 → 茶ノ木神社 → 水天宮 → 松島神社 → 末廣神社 → 笠間稲荷神社 → 椙森神社
の順にまわり、それぞれの神社で御朱印をいただきました。
小網神社だけを参拝する場合とは別に、日本橋七福神巡りの一社として訪れる楽しみ方もあります。
まとめ|小網神社の見どころと参拝前に知っておきたいこと
小網神社は、強運厄除・財運・健康長寿など幅広いご利益で信仰される神社です。戦争や震災の被害を免れたという御由緒から「強運厄除の神様」として知られ、東京銭洗い弁天としても親しまれている日本橋の神社です。
境内には、昇り龍・降り龍の彫刻、文化財に登録された御社殿と神楽殿、銭洗いの井、福禄寿など、コンパクトな境内ながら見どころが集まっています。
参拝には特に閉門時間が設けられていませんが、御朱印や授与品は9:00〜17:00までとなっており、お正月や吉日には混雑しやすい点は覚えておくと安心です。
平日の朝であっても、参拝・銭洗い・授与所にそれぞれ列ができることがあるため、時間に余裕を持って訪れることをおすすめします。
人形町駅から徒歩でアクセスしやすく、日本橋七福神の一社としても参拝できます。

